嘘つきな恋人
私の休みに合わせて三島さんが休みを取ることになり、
2週間後、みなとみらいの大きなショッピングモールで映画を見る事になった。
(まだ暑いし、私はそんなにアウトドアな人間じゃない…)

映画は三島さんのオススメのハリウッド映画を見ることにして、
お昼過ぎに出かけることになった。

初めてのデート…かな…

当日私は迷いながらも綺麗なブルーに濃淡の花柄が付いた柔らかい印象のフレンチスリーブのワンピースを選び、
髪もおろして、ブルーのバレッタで留め少しオシャレをした。


失礼のない程度だろうか?


久しぶりの外出に少し、頑張りすぎちゃった?
いつもはパンツスタイルや、かっちりとした単色のワンピースで、髪も後ろで1つに結んでいるだけだから…

鏡に向かって、迷い、
もう一度、いつものパンツスタイルに変えようと思い直したところで、
インターフォンが鳴ってしまった。

時間切れ。
モニターに三島さんの笑った顔が映る。

相変わらずの王子。
久しぶりに明るい場所で会うよね。

三島さんの家に泊まった日以来だったかな…

そんな事を思いながら、

私はヒールのサンダルを履いて、

小さなバッグを持ち、部屋の鍵をかけた。
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