嘘つきな恋人
歩きながら電車の時間を見ようとスマホを確認すると、

男から、メッセージが入っていた。

「今日、日勤だったろ。何処にいる?
美鈴の部屋にいる。ケーキ買ってきた。
先に風呂に入って待ってる。」


…合鍵渡すんじゃなかったな。

でも、お互い勤務が不規則なので、
お互いの部屋の鍵を持つようにしてた。

女の影はないと思っていたのに…

なんでよ。

と涙が止まらず、スマホを握りしめて、上を向く。

泣くもんか。

こんな男のために…


雨が頬を濡らす。


…家に帰れない…

今は絶対会えないでしょ。
あったら、冷静では、いられない。

と目を閉じてボンヤリ思う。



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