わたし、結婚するんですか?
 はあ、私もそんな感じに見てました。

 まさか。
 あんな積極的にグイグイ押して来る人だとは……と思っていると、盛田が言ってくる。

「あのー、口は悪いし、態度も悪いし。
 気は短いし、あんな風なんですけど。

 大体、いい人なんですよ。
 大事にしてあげてくださいね」

 その言葉を聞いて、大事にしてあげたいかどうかはともかくとして、この後輩に愛されているのはよく伝わってきた。

「ところで、なんのサークルだったんですか?」

「ワンダーフォーゲルです」

 意外だっ。
 いや、課長がじゃなくて、盛田さんがっ。

 失礼だが、ロープが切れそうなんだが、と思ったのだが、不真面目なメンバーだったのは、遥久の方のようだった。

「悠木さんは友だちに誘われて入っただけだったみたいで、見かけるのは、ほぼ呑み会くらいで。

 顔を出すときも、酒を吞みにくるか、……いや、まあ、そんな感じだったですけどね」
と言う。

 今、なんか誤摩化しましたよね……と顔を見たが、視線をそらされる。
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