わたし、結婚するんですか?
「……洸、葉山。
 そこか?」

 だから、葉山は居ませんっ! と思いながら、最初に入ったとき、何故か正座してしまっていた洸は、膝の上で握っている手に変な汗を掻きながら、青ざめる。

 だが、遥久は、ベッド近くの、コートなどが収められている小さなクローゼットの方を開けてみていた。

 ホッとした次の瞬間、ガラッと押し入れの戸が開いた。

 目の前に遥久が居る。

 この世のものならぬ悲鳴を上げたのは、自分ではなく、遥久だったかもしれないが。

 まあ、ともかく、どちらも叫んでいたので、よくわからない……。







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