わたし、結婚するんですか?
 こちらを見、
「お前も飲め」
と言ったあとで、

「ところで、お前はいつもそんな格好で寝てるのか」
と訊いてきた。

 いやいや。
 蝶のバックルのついたベルトなんぞ締めて寝てるわけないじゃないですか、と洸は思う。

「これは、普段着ですよ」
と肌触りのいいワンピースを見下ろし言うと、

「何故、パジャマを着ないんだ」
と遥久は真剣な顔で言ってくる。

「だって、課長がまだいらっしゃるじゃないですか」

「いや、もう寝るんだろ?
 着ろよ、パジャマ」

「……お客様の前では着られません。
 っていうか、何故、そんなに強く主張してくるんですか」

「可愛いと思うからだ」

「は?」

「お前のパジャマ姿は可愛いと思うからだ。
 着て見せてくれたら、帰ってやってもいい」
と言い出した。

「着て見せないのなら、俺に此処に泊まっていって欲しいということだろう思うぞ」

「着ますっ。
 着ますよーっ」
と洸は慌てて、パジャマを着に寝室に戻る。
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