わたし、結婚するんですか?
 子どもたちに見ちゃいけません、と言うこともなく、ぼんやりとその光景を見ていた自分を、美沙ちゃんたちはどう思ったろうか。

 そうかー。
 私、すごく好きだったんだな、課長のこと。

 落ちたショックで記憶を飛ばそうとするくらい。

 他の人とキスしてるところを見てしまったのもショックだったけど。

 そのあと、
『課長、昨日、なにしてました?』
と訊いたとき、

『実家に帰ってた』
と適当に誤魔化されたこともショックだった。

 あー、この人、私に嘘つくんだーと思って。

 ひとつ嘘をつくところを見たら、他にもついてるんじゃないか。

 これからもつくんじゃないかと思って、どんどん信じられなくなっていく。

 洸は、パクリとジェラートを食べ、立ち上がった。

 そうだ。
 最後に、あの人と話してみよう。

 別に恨み言を言いたいわけではないが。

 あの人も課長の被害者かもしれないし。

 でも、こんなことになったキッカケになったのは確かだから。
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