わたし、結婚するんですか?
「でも、お前を好きになったのは、キスされたからというより、そのときのお前が可愛かったからだ。

 それからはお前がどんなドジを踏んでも、キラキラして見えて重症だと思った。

 失敗したお前を叱る人事部長の頭をはたきたくなったり、重そうなものを持っていると、洸にそんなもの運ばせるな、と思ったり。

 なんとかお前と付き合うことになって、俺は本当に天まで舞い上がった。

 それで、それまで付き合いのあった女も全部切った」

 おい……。

「連絡つかなかった昔の部分が、今回のような大惨事になったわけだが。

「お前が望むなら、全国行脚の旅もする」

 全国謝って回らないといけないのか……?
と手を握られながら、洸は思った。

 だが、遥久に言う。

「そんな寝た子を起こすようなことしないでください。
 今の課長を見たら、前の女の人たちも、きっとまた、貴方を好きになってしまいます」
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