臆病者で何が悪い!
あまりの独占欲で、この先沙都を困らせるかも。それでも――。
「沙都っ、俺から、逃げるなよ……」
呻くようにそう言葉を吐いて、沙都と一つになった。
「逃げない。眞になら、一生、縛られてたい……っ」
俺の首にきつくしがみつきながら、沙都が涙をこぼしながらそう言う。
「だから、おまえは――っ」
「好き」
もう、どうしようか。
どうしたら、この想いが晴れるのか分からない。
いっそのこと、すべて食べ尽して俺の中に取り込んでしまいたい。
でも、それだと沙都に会えなくなる。
そんなことを本気で思うあたり、俺はどうやらイカれてしまったらしい。
「沙都、愛してる」
俺の腕の中で、淫らに身体を震わせる。
そんな淫靡な姿も、照れた時恥じらうように笑う姿も、周りを盛り上げようとはしゃぎすぎて後で一人こっそり疲れている姿も、
全部、何もかも、愛おしい。
「おまえが、好きだよ」
心も身体も繋がれば、愛おしさで一杯になる。
「好き過ぎて、果てがない――」
自分の身体さえも、もう分からなくなる。
この渇望感は一体どこから来るのか。
その夜、いつも以上に乱れる沙都に、俺は際限なく抱きまくってしまった。
沙都、こんな男でごめん――。
まだ呼吸の整わない気怠い身体のまま身体を寄り添わせていると、俺の腕の中で沙都が顔を上げた。
「――眞、好き過ぎて、ごめん。結婚して、もうどれだけ眞のことを好きになっても大丈夫なんだって思えたら、もう際限なくなっちゃって。いっぱい、求めちゃった」
「……え?」
沙都の言葉に、言葉を失う。
「こういうの、”溺れる”っていうのかな……。心も身体も、もう眞のことで一杯で。眞のこと、ほ、欲しいって、思っちゃう……」
言っていて恥ずかしくなったのか、沙都が俺の胸に顔を埋めてしまった。
俺は俺で、もう、たまらなくなる。
だから――。
そういう言葉も、そういう仕草も、どれもいちいち俺を煽って胸をくすぐるから。
これ以上俺を狂わせてどうしたいんだ。
「ねえ、俺、これでも十分ヤバいんだ。それなのに、そんなこと言われたら、どうしようもない男になる。困るのはおまえだぞ」
「だから、言ってるでしょ。私も同じなんだって」
「俺を殺す気か? 嬉しすぎて、死にそうだよ」
本当に、死ぬんじゃないかと思う。
いや、絶対に死ねないけど――。