蜜月なカノジョ(番外編追加)
「わ、笑わないでください~…」
ナオさんには笑う余裕があってもこっちはいっぱいいっぱいなんですっ!
「あはは、ごめん、うそうそ。俺は内風呂行ってくるから」
「えっ?」
「もちろん俺は一緒に入っても構わないけどね? でもさすがにそれだと杏がゆっくりできないだろうから。ゆっくり温泉を楽しみな」
「え、あの…」
「じゃあ先に行ってくるから。鍵が開いてないときは適当に館内で時間潰してるから、杏は部屋風呂でも内風呂でも好きな方にゆっくり行ってくるんだぞ」
「え? あの、ナオさんっ?!」
あわあわする私をよそに、手早く荷物を準備したナオさんはいつもの笑顔を浮かべながら部屋から出て行ってしまった。
とうとう一人になってしまい、どうしたものかとやり場のない寂しさが襲ってくる。
「大袈裟にリアクションして傷つけちゃったかな…」
せっかく楽しみにして来たのに。
「そういう」覚悟だってして来たくせに。
部屋に二人っきりになっただけで途端にビクビクしてしまう自分が情けない。