春色のletter
ハルは、どこかひょうひょうとしている感じだけど、やっぱり将来は絵を描く仕事を目指しているようだった。
絵を描いている時の彼の表情が、たまに私の視線を釘付けにした。
日が経つにつれて、その釘付けの回数が増えていることは、自分でもわかっていた。
ハルが石田先輩達とはしゃいでいる時も、つい見てしまっていることがあった。
「ハル君たち、アホだよね~」
振り返ると、こずえ先輩が私の後ろに立っていた。
「そうですね~」
「でも、絵はうまいよね」
「ええ」
確かに、ハルの描く絵はうまかった。