幸せの構図
3
車から降りたりつこは正直テンションが下がっていた。
「ひろし君ってば、なんでこんなへんぴな場所がナンバーワンなのよ。日野で見た夜景よりもいいなんて。だって相模湾とか平塚の街が見えるくらいでしょ。東京の夜景よりいいはずないし。すーちゃんが住んでる街だから思い入れが深いんだわ、きっと」
淡々としながらもどこか優しい気持ちで自分なりの解釈をしていた。
少し見渡すと高台の公園らしくベンチなどもあり、カップルが寄り添って座っていたり灯りから離れた場所では抱き合っていたりもしていた。
向かっている電波塔は薄暗く見方によってはぶきみな存在感でもあったが皆そこに登って行くのでりつこにも抵抗はなかった。しかし女一人でというのはりつこだけのようだった。女の子同士では何組かいてはしゃいでいたがそれにめげるようなりつこでもなかった。
電波塔の階段の下で一息ついてからりつこは登り始めた。灯りも何もない暗い階段をゆっくりと登った。
「ひろし君ってば、なんでこんなへんぴな場所がナンバーワンなのよ。日野で見た夜景よりもいいなんて。だって相模湾とか平塚の街が見えるくらいでしょ。東京の夜景よりいいはずないし。すーちゃんが住んでる街だから思い入れが深いんだわ、きっと」
淡々としながらもどこか優しい気持ちで自分なりの解釈をしていた。
少し見渡すと高台の公園らしくベンチなどもあり、カップルが寄り添って座っていたり灯りから離れた場所では抱き合っていたりもしていた。
向かっている電波塔は薄暗く見方によってはぶきみな存在感でもあったが皆そこに登って行くのでりつこにも抵抗はなかった。しかし女一人でというのはりつこだけのようだった。女の子同士では何組かいてはしゃいでいたがそれにめげるようなりつこでもなかった。
電波塔の階段の下で一息ついてからりつこは登り始めた。灯りも何もない暗い階段をゆっくりと登った。