【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
夏翠のせいじゃないのに。
これは、私の意思なのに。
なのに、どうして、夏翠が泣くの?
妊娠したことは、夏翠に何の非もないのに。
そう思っていると。
「私が姫の役割をしていれば……みんな、前世でも幸せになれたのに……っ!!」
頭を抱えて、そういった夏翠。
何が、彼女を追い詰めたの?
何も知らない私。
私が知らないところで、なにか、別の力が働いているようだ。
一体、何が……