【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「大樹」
心優を一通り愛でると、アイラは大兄ちゃんを傍に呼んだ。
そして、
「貴方をおいていって、ごめんなさい……」
大兄ちゃんは僅か、17歳で親無し子になった。
まだ、親が必要な時期に。
その事を詫びるアイラは、記憶の中のアイラよりも強くなっているように感じた。
その分、あの時よりも、年を取ってしまっている。
しかし、容貌に衰えを見せないのが、アイラと母さんの七不思議のひとつである。