【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「兄さんたちには及ばないよ。兄さんたちは、ずっと
Sクラスで3番以内だったろ?俺は、要領が悪いから、兄さんや相馬たちみたいにできないし……精々、頑張って、4位だよ」
(いや、マジで、あんたらの脳みそはどうなってるの……?)
本気で突っ込みたい。
彼らの偏差値は、いくらなんだろう。
「……光輝ってさ、偏差値、どれくらい?」
訊ねてはいけないことだと思いつつも、訊ねる。
光輝は首をかしげて。
「……えーと、いくつだったっけ?あっちで受けた模試にあったよね?風斗」
「53だ。覚えてろよ、自分の偏差値くらい……」
「いや、待って?53で、Fクラス?」
次元が違いすぎやしないだろうか。
「そうだけど」
けろりと言った光輝。
頭は私らの基準でいくなら、悪くはないと思うのだが。
「……じゃ、じゃあ、澪は?」
「私?私は、64」
(……勘弁してくれ)
もう、本気で次元が違う。
やはり、彼らは異常だ。