【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「家業?」
「そうだよ。いっつも、大忙し」
「……それだけ、頭良いのなら学校やめた方が……」
3番が本気でかわいそう。
「えぇ~つまんないじゃん。そんなことになっちゃったら。不動だった二人がこっちに来てから、3番は1番になれたことだし、二人は本気でテストを受けてないから、学校をやめなくても、大丈夫」
「そうなの……って、はい!?」
なんか、変な言葉が聞こえた気がする。
「え、待って?まさか、その……」
高等部の三学年。
その中で、三学年のSクラスの1番が、高等部一の天才。
おまけに、80超えなら、学校一かもしれない。
「……今のって、三年生のお話?」
なんか、嫌な予感がする。
「うん。高等部2年のSクラスの1番さんも、この学校に来たじゃん」
いや、もう、なんで!?
なんで、この学校に来てみた!?
……そう、訊ねたい。
だって、うちの学校―華西高校は、あんまり、頭はよろしくない。
偏差値、48だった気が……
まぁ、ヤンキーたちが集まる学校としては、マシな方かもしれないが。
「……私、知り合い?」
大体、誰かは見当がついたので、そう聞けば。
「うん。……高等部三年、Sクラス1番は御園相馬。2番は新庄闇璃。高等部二年、Sクラス1番は姫宮夏翠。4番は千羽千歳。高等部一年、Sクラス1番は御園氷月。2番ってか……ほぼ、同率が水樹だよ。相模と甲斐は、高校の時、三年間、Sクラスの3位以内。……頭良いよね、自慢の友人、義兄弟&旦那だ」
澪は満足そうに頷く。