好きだなんて言えません



「よかったな。お母さん見つかって」


颯も安心してるみたいだった




「そうだね。どうなるかと思ったけど」


お母さんって大変だなとか思って

さっちゃんたちが歩いて行った方を見つめていると




「日和これから暇?」


なんて聞いてくるから




「なに…」


警戒心丸出しで聞くと




「そーんな嫌な顔すんなよ
アイス食べに行かね?」








……







「不覚にもアイスにつられてしまった…」


アイスの三文字に逆らうことができず

颯の言葉に頷いてしまった私




「…ん?どうしたの」


コテン、と首を傾げて聞いてくる颯に





「別に」





プイッとそっぽ向きながら答えた


そんな私を見てかプハッと吹き出しながら




「別にって、また出てる」


面白そうに笑っていた










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