恋ぞつもりて、やがて愛に変わるまで。

「……なんで、お前が謝るんだよ」

「あれは、私の八つ当たりみたいなもので……」


そう、八つ当たり。在田先輩の人生は私よりマシだって、勝手に決めつけて……。

彼の気待ちも、どういう事情があるのかも聞かないで、一方的に責めた。


「あの、在田先輩……。どうして、進路希望調査票に【くそくらえ！】なんて書いたんですか？」

「っ……」


私の質問に、在田先輩が息を詰まらせたのがわかった。

相手の踏み込まれたくないことだとわかっているからこそ、私も胸が痛い。

相手を知ろうとすればするほど、自分の隠したい汚い心ものぞかれているような気になる。


でも……もしかしたら。

在田先輩を理解できるのは、私しかいないのかもしれない。

だから話そう、自分の素直な気持ちを。