恋ぞつもりて、やがて愛に変わるまで。
「私は在田先輩に、これ見てどう思ったのかって聞かれた時……」
直感で思ったことがある。
この人は私と同じなんじゃないかって、同じ痛みを胸に飼っているのではないかって、そう思った。
「自分が望むモノになれないもどかしさ、私はこの言葉から、そんな気持ちを感じました」
ハッと目を見張る彼はしばらく驚きに固まっていると、ゆっくり深く息を吐き出して、ポツリと零す。
「……そうだよ」
「え?」
「俺、本当はこんなところにいる予定じゃなかったんだ」
そう言った在田先輩は、まるでひとりで何かと戦っているような、苦しげで厳しい顔をしていた。
「俺の家は高学歴にこだわりがあってさ、俺もそれなりに勉強はできたし、当然進学校を受験した」
それって、高校受験の話?
ここは、偏差値もさほど高くない、普通の高校だ。だとしたら、中学生の時の話なんだろう。