糖度高めな秘密の密会はいかが?
海辺に付くと、先客の彼氏彼女が何組か来ていて、遠くでははしゃぐ声が聞こえる。

海水をお互いにかけっこしている様だった。

「まだ冷たいね…」

波打ち際の海水を触ってみると、まだ冷たくて足を入れたら冷えそうな感じ。

「また夏になったら来よう。ゆかりの水着も見たいし…」

「私、泳げないからプールとか行かない派だった。だから水着持ってない」

「じゃあ、今度買いに行こう。泳げない訳ではないけど…俺もプールとか行かなかったから、一緒に行ってみよう」

「浮き輪がないと本当に無理なの!だから行かない!」

金づちではないけれど、上手に泳げなくて、何とか頑張って25メートルをクロールで泳げる位だ。

調子悪い時は泳ぎ切らずに足をついてしまうから、水泳大会は嫌いだった。

「浮き輪も持って…人数が多い方が楽しいから杉野さん達も誘ってみよ。都内にもプールあるし、ビアガーデンもあるし、杉野さんも誘ったらきっと来るよ」

それはつまり、プールよりもビアガーデンで綾美を釣ろうと言う考えだと思われる。

恐るべし、戦略家。

「スニーカー持って来て良かったね」

「うん、海辺歩くのにちょうど良い」

旅行前に有澄とお揃いのサイズ違いのスニーカーを購入。

ウィンドウショッピングしていたら、たまたま目に入ったものでブランド物ではないけれど、サイズも充実していて迷わず購入した。

スニーカーは初めてのお揃い。

ホテルのブライダルフェアには履いて行けないので替えの靴を持参していた。

「うわ、急に撮らないで!」

有澄は砂の上に座って海を眺めていたので、その姿を望遠付きの一眼レフで写真を撮る。
< 134 / 216 >

この作品をシェア

pagetop