糖度高めな秘密の密会はいかが?
「自宅にいる時は、あんな感じですよ。とっても優しいです。相良さんが教えてくれた、自伝を読む姿はまだ見てないですよ。暇さえあればパソコンで仕事してます」

「…そうですか。あの人、なかなか心を許せる人が居なかったので、秋葉さんは本当に特別なんですね。幼い頃から見てきましたけど、もっと暗くてジメジメしてるんですよ。秋葉さんと出会ってから毎日が楽しそうで、表情が明るくなりました」

表情は相変わらずのポーカーフェイス、淡々に話している様に見えるけれど、相良さんは有澄の変貌ぶりが嬉しそうだ。

有澄の子供時代、相良さんしか心を許せる友達が居なかったと本人から聞いたばかり。

相良さんも有澄の事を本当に大切に思っているからこそ、幼い頃から見てきたからこそ、今も尚、一緒に仕事をする事にしたんだろうな。

昔からの侍従関係だけではなく、親友以上の絶対的な信頼関係。

「相良さんも有澄もお互いに大好きなんですね」

「違います。腐れ縁というヤツです」

即否定しなくても・・・。

けれども少し照れているのか、私から目線をずらした相良さんはほんのりと顔が赤い。

「秋葉さん、また後程。解決しましたら伺います。今日の副社長は来客を待つだけの予定ですから、何かありましたら秘書室までどうぞ。では失礼致します」

「ありがとうございます」

赤らめていたと思ったが、切り替えが早く立ち去ってしまった。

立ち去ってしまったのは、仕事もあるだろうが照れ隠しもあるだろう。

相良さん、ポーカーフェイスだけど、慣れてくると気にならないな。

ポーカーフェイスだからか、ちょっとした表情の変化を見つけると嬉しい。

さてと、今度こそ職場に戻ろう。
< 154 / 216 >

この作品をシェア

pagetop