糖度高めな秘密の密会はいかが?
「それから…え、…っと、お嫁さん候補が出来たら真っ先に紹介して下さいね。妹として、相応しくなかったら反対します!」

「…何でそんなに偉そうなんだよ」

「妹だからです!」

「…まぁ、義理の妹になる日も近いだろうから…もう、それでいいよ」

運転しながらクスクスと笑う日下部さんは、

「俺は妹として見た事は一度もなかった。

今日の商談はお前はほぼ必要なかったけど、新しい店舗の話も出来ないままだったから、職権乱用して連れ出したんだ」

と続けて話をした。

「…前からの約束でしたから、ドライブ行くのは…。商談なら、誰も何も言いませんよ?

日下部さん…ずっと気付けなくてごめんなさい。…好きになってくれて、ありが、と…!?」

べチッ。

「…いたっ!」

「自惚れてんじゃねーよ、バーカッ!」

誠心誠意を込めて、その上、恥ずかしさを忍んで伝えたのに言葉を掻き消すかの様におでこを叩かれた。

こないだまでは運転もままならなかったクセに、片手ハンドル(右)で左手で叩くとは恐るべし。

「…奪ってやろうって思ってたけど、有澄と居る時のお前は本当に楽しそうに笑うから、戦意喪失した。まぁ、俺なら、お前以上の女だって簡単に落とせるから、有澄にくれてやるよ」

うぅっ、まぁ、日下部さんなら簡単に女性が着いて行くでしょうよ?・・・分かってるよ、そんな事は・・・!

「……有澄と破談したら、おいで。第2か、第3夫人位にはしてやる」

「破談しません!それに日本は一夫多妻制じゃないしっ!」

人が真面目に話してるのに茶化して、誤魔化して笑ってるし・・・!

私が膨れっ面をしていると、ふわりと左手が頭の上に触れた。

「…幸せになれよ」って小さく聞こえたので、何も言わずにうなづいた。
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