俺がずっと守るから
「お?椎名クン、ポーカーフェイス崩れてるよ?」
「…っ、うるさいですよ」
なんだか楽しそうな三芳くんと、そんな彼をキッと睨む李樹。
「李樹…どう?」
「…ッ」
そんな李樹に話しかければ、一度視線を向けてまたそらされてしまった。
「あれ、結構俺、面白い展開に持ち込めてる?」
「あー…もう、本当に黙っててくださいよ」
「あはは、これは俺もデザインした甲斐あるね」
ケラケラと笑う三芳くんは、ほら!と何故か李樹の背中を押す。
三芳くんと李樹、なんか仲良くなってる…?
一方の私は心のどこかでそんな呑気なことを考えていた。
だから。
「じゃあ俺、会場戻るから。また後でね」
「え、ちょ、三芳くん!?」
気が付けば三芳くんが部屋を出て行ってしまい、私と李樹は2人部屋に取り残されてしまった。