私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
バスに乗ると、後ろの方に仲良く座っている恋と大樹の姿があった。



「志帆、こっち。」



私はハッとして弘人の方を見た。



自分が座っている隣の席を手でポンポンと叩いている。



座れってことかな?



「えっと、・・・お邪魔、します。」



静かに隣に座ると弘人はフフッと笑った。



「どーぞ。」



それだけ言って窓の外を見た。



「じゃあ出発するぞー。まぁ、1時間くらいでつくだろー。」



担任がそう言ってバスが動き出した。



なんか沈黙が気まずくて、私は何を話そうか考えてみる。



何か、ないかなー。



「志帆はさ、あの2人のことを応援してるの?」



ずっと外を見ていた弘人が私の方に振り向いた。



「えっ!?あっ、うん。・・・・・・・そうだね。恋が大樹のことを好きなのかは分からないけど、大樹のことは応援してるよ。」



「大樹君が、恋ちゃんと付き合えるように?」




「・・・・・うん。そうだよ。」



ほかの人から聞くと、こんなにも胸が痛むのか。



付き合えるように、か。


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