私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
その後はやっぱりあのふたりが戻ってくることはなく、弘人と2人でスイーツとかお土産とかを見て回った。



舞妓さんとも写真撮れたし、私的には満足。



隣に大樹がいないこと以外は、ね。



「そろそろ集合時間だし、戻ろっか。」



「うん。そうだね、早く行ってた方がいいかも・・・・・・・・・・え?」



私の目の前には、・・・・・・恋を抱きしめる大樹の姿。



あぁ、もう、・・・・・・・見てられないよ。




「ちょっ、志帆!?」



私は今来た道に戻って、人混みの中を思いっきり走った。



「もう、・・・・・・耐えられなぃ。もう、無理だよ。・・・・・消しても、消しても、嫌な気持ちが出てくる。涙も、・・・もう出ないし。」



走って、走って、人混みを抜けて、人がいない場所まで来てしまった。



走り疲れて近くにあったベンチに座ろうとしたけど、足がもつけて転んでしまった。



「志帆!!!」



後ろからものすごいスピードで走ってくる弘人。



「ちょっ、大丈夫!?怪我してない!?って、・・・・膝。」



転んだ時に膝を擦りむいたみたい。



痛いとかそういうの感じなかった。



「あっ、本当だ・・・・・・・。でも、痛くないよ。大丈夫。・・・・・・・っていうか、ごめんね。こんなとこまで来ちゃった。」




私があははははって笑うと弘人が持っていた自分のタオルで私の膝を拭いてくれた。



「ごめんね。ありがとう。」



弘人は何も言わず淡々と手当てしてくれる。



「志帆絆創膏ある?」



「あっ、うん。リュックのポケット。」



弘人は私のリュックから絆創膏を取って貼ってくれた。



「ありがとう。タオルも、汚れちゃって。私洗ってくるから貸して。」



そう言うと何も言わずにタオルを差し出した。



「ごめんね。本当に。帰ろっか。」




さっきから頭が混乱して上手く笑えてるのか、話せてるか分からない。




「・・・・・・・・・・・志帆。志帆は、大樹のことが好きなんでしょ?」




「・・・・・・・・・・・・・・え?」


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