小悪魔なキミに恋しちゃいました。
そして、今に至る。
「本当にバカなんだね、キミ」
「……うるさいっ」
成宮が空き教室を用意してくれたようで、参考書と教科書を広げて勉強を始める。
それから早1時間。
須藤さんの手元の問題はまだ白紙。
少しからかって見ると、頬を膨らませて怒っていた。
「そんなに私はバカじゃないです」
「じゃあ、なんで始めてから1問も解けてないの?」
「そ、それは……」
待てど待てど、一向に進まない。
これじゃあ、日が暮れてしまう。
須藤さんは嫌でも自分の力で解こうとしてるのか、僕に聞いてこようとしない。
そこで、一つまた仕掛けてみることにした。
「キミがお願いしてくれたら教えてあげる」
そう言うと、驚いたかと思えば、黙り込んでいる。
なにか考えているようで、自分のプライドとでも葛藤しているんだろうか。
「ふーん、ならいいんだ。このままならキミは卒業までずっと成宮の雑用係だね」
なかなか返事が返ってこないことに痺れを切らした僕は、立ち上がって帰ろうとした。
声をかけてくれるのではないかという期待が半分と、何も無かったら帰ってしまおうという気持ちが半分。
でもきっと、須藤さんなら……