全ての記憶を《写真》に込めて
「あ、取れた」
「本当についてた…」
ショックかもしれない。
女の子としてどうなのか。

「本当に甘いの好きなんだねぇ」

晴くんを見ると私のほうを柔らかい笑みを浮かべ見ていた。

「…っ甘いの大好きだよ」

その笑みを見ているも写真を撮りたい衝動に駆られる。
だけど、それ以上に、今は……。



どうしよう…っ、目が合わせられない。


「何、大丈夫?」
「う、うんっ!」

前に言われたことを意識してしまった。


『もし俺が好きだって言ったら_________』



なんで、今になって思い出してしまったんだろう。

「…っあ、あの!接客行ってきます!」

〜っ!
夢の中でも晴くんは優しくしてくれて、現実でも優しくしてくれる。

今思えば、私が晴くんを取り始めた理由は笑顔が素敵だったから。

でも、もしかしたら晴くんの笑った姿に一目惚れして、それで追いかけていたのかもしれない。

真依さんと出会った時のモヤモヤ感。
そして、今感じるドキドキ感。



この気持ちはなんだろう、と言うほど私は無知じゃない。


きっと、これは……。



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