全ての記憶を《写真》に込めて
翔君から連絡がきて、晴くんの元へ向かったらスーツを纏った二十代後半位の男性が立っていた。

なにやら、深刻な話をしていたようで。
話し終わってからの晴くんの顔はどう見ても辛そうだった。
いつも写真撮ってるから、良くわかる。


でも…、


「よし、やるよぉ」


元気が出たみたいだった。


「ちゃんとついて来なよぉ」

「う、うん!」

やっぱり、晴くんは元気な方がいい。


あ、

これから、晴くんと一緒に人前に出るんだ。


いい、思い出になるなぁ。


写真はもう茉莉ちゃんに頼んだ。


「晴くん!目指すは優勝、だね!」
「当たり前でしょ」

意識してしまう。
さっき気づいてしまったから。

だけど、何も考えなくていい。

ただ楽しめばいい。


「よし!頑張ろう!」

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