全ての記憶を《写真》に込めて


「じゃあ、ここ中井くん」
「え、まじかよー」
社会の授業。日差しが当たっているせいなのか、寝不足のせいなのか、いつ瞼が落ちてもおかしくない。
だんだん気持ち悪くなってくるし……。


「…ねぇ、あんた眠いなら寝たらぁ カクンカクンしちゃってさぁ」
晴くんが後ろから声をかけてくれる。
「…うん、ちょっと、頭がフラフラ、する…」
グワングワンする…。
「先生……彩月さんが保健室に行くそうです」
「えぇ、行ってらっしゃい 一人で大丈夫?」
「…多分…いけると思います」
「気をつけてね」
「はい」
保健室に行ったら貴美先生がいるし。
昨日は何も無かったからまだ大丈夫なはず。
そして、ゆっくり腰を椅子から浮かす。






「…あ、れ……………」






力が入らなくて、そのまま横たわりになる。


“まただ。”


「なっ、」



ほら、晴くんも驚いちゃってるよ。


そんなことお構い無しに私の視界はどんどん狭くなっていく。




あぁ、ごめんなさい。
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