全ての記憶を《写真》に込めて
「いい?これからちゃんと連絡すること 別に俺じゃなくても桜庭でもいいし、翔でも案外使えるかもしれないかさぁ」
「え、酷い!」
「……うん、ありがとう」
そして、連絡先を伝える。
「で、もう一つ気になったのは…、二時間四十分ってどう意味なのかなぁ」
「えっ、………うーん、寝てた時間かな?」
「彩月はいつも測ってるの?何かの病気なの?」
茉莉ちゃんが心配そうに見つめてくる。
そんなに心配しなくても大丈夫だよ。
「ううん、ただの…貧血持ちだよ」
「嘘だよねぇ、目が泳いだよ?」
「え、嘘っ!」
「まぁ、今言いたくないならいいけどさ」
「私は言ってくれるの待ってるからね
」
「彩月ちゃんならいつでもオッケーだからな〜」
本当にいい友達を持ったなぁ。
「また、いつか絶対に言うから!」
そんなこと言って、多分言わない。
心配させたくないから。
最低だってわかってる。
でも、心配はかけたくないんだ。