全ての記憶を《写真》に込めて

次の日。
予定通り晴くんは迎えに来た。

「もうすぐで体育祭だね」
「もうすぐって言うか、明後日なんだけど」
「えっ、そんなすぐなの!?」
「俺は全然でないけどねぇ」
暑いの嫌いだし、と顔をしかめる晴くん。

廊下に入ると茉莉ちゃん達とあった。
そのままの流れで一緒に教室へ向かう。



「お前ら体育祭の準備は順調かー?」
昼休み。先生が教室を覗きに来る。
もちろん、明後日に迫った体育祭の準備を怠るはずが無い。
私も頑張って準備してる。

「あ、御国」
ちょいちょい、と手招きされる。
「あんたなんかやらかしたのぉ」
「え、何もやってないよ!」
晴くんの一言で不安になる。
何かやっちゃったかな。


「御国、最近体調は順調か?」
「はい!」
「なんでそんなに緊張してるんだ!?」
「い、いや、怒られるかと思ったから」
「怒んねぇよ」
和久井とか、桜庭とかと仲良くやってて良かったわ、と言われて教室に返される。


「彩月!怒られた?」
「怒られてないよ〜」
良かったね、と抱きしめられる。
晴くんは頭なでるし、茉莉ちゃんは抱き締める。みんな触るの好きなのかな?

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