彼女の居場所 ~there is no sign 影も形もない~
「康史さん、私って一時しのぎの遊び相手なんですか?」
身体を康史さんに向けて笑顔で問いかける。
そんな私の様子に康史さんも毒気を抜かれたようで、いつも通りの余裕が戻り、表情を緩めた。
「そんなはずないだろ。早希は俺が自分の人生の全てを捧げることができる唯一の存在だ」
そう言うと私の腰に手を回して引き寄せた。
「だそうですよ」
私は自分史上最大級の笑顔で女性を見た。
彼女の般若のような表情が更に険しくなる。
私が言い返すと思わなかったのだろう。
「な、何よ、生意気に」
私は声を出さず微笑みで応えた。
「わかっただろ。俺は早希にしか興味がない。二度と俺達には近づくな。警告はしたぞ」
康史さんが低い声で女性に言い放つ。
更にたたみかけるように「お前の父親にも警告した方がいいか?」と言った。
女性は康史さんを睨み、私にフンッと顎を上げ顔を背けてかつかつとヒールの音を立てて店を出て行った。
女性がいなくなり、私ははぁーっと大きく息を吐いた。
これが今の私の精いっぱい。
ちょっと恨みがましく横目で康史さんを見ようとした時、
「お見事でした」
その声と同時にカウンターにあの日のようにアレンジされたモヒートのグラスが置かれた。
あのバーテンダーさんが笑顔で私を見つめていた。
「お久しぶりです。お待ちしていました。さぁ、どうぞ。これは私からのサービスです」
「ありがとうございます」
私は心からの笑顔で応えた。
いつでもどこでも女性から声をかけられる康史さんにいつも気が気でない。
相手の女性を撃退したけど、今も康史さんに対して少しとげとげしくなりそうだったのに、バーテンダーさんの配慮で一気にトゲが抜け落ちていった。
まだまだ修行が足りないな。
私を見つめる康史さんの嬉しそうな視線に気が付いて微笑み返した。
「早希、お帰り」
「はい、康史さんお待たせしました。乾杯しますか?」
「そうだな」
2人で笑い合ってグラスを合わせた。
身体を康史さんに向けて笑顔で問いかける。
そんな私の様子に康史さんも毒気を抜かれたようで、いつも通りの余裕が戻り、表情を緩めた。
「そんなはずないだろ。早希は俺が自分の人生の全てを捧げることができる唯一の存在だ」
そう言うと私の腰に手を回して引き寄せた。
「だそうですよ」
私は自分史上最大級の笑顔で女性を見た。
彼女の般若のような表情が更に険しくなる。
私が言い返すと思わなかったのだろう。
「な、何よ、生意気に」
私は声を出さず微笑みで応えた。
「わかっただろ。俺は早希にしか興味がない。二度と俺達には近づくな。警告はしたぞ」
康史さんが低い声で女性に言い放つ。
更にたたみかけるように「お前の父親にも警告した方がいいか?」と言った。
女性は康史さんを睨み、私にフンッと顎を上げ顔を背けてかつかつとヒールの音を立てて店を出て行った。
女性がいなくなり、私ははぁーっと大きく息を吐いた。
これが今の私の精いっぱい。
ちょっと恨みがましく横目で康史さんを見ようとした時、
「お見事でした」
その声と同時にカウンターにあの日のようにアレンジされたモヒートのグラスが置かれた。
あのバーテンダーさんが笑顔で私を見つめていた。
「お久しぶりです。お待ちしていました。さぁ、どうぞ。これは私からのサービスです」
「ありがとうございます」
私は心からの笑顔で応えた。
いつでもどこでも女性から声をかけられる康史さんにいつも気が気でない。
相手の女性を撃退したけど、今も康史さんに対して少しとげとげしくなりそうだったのに、バーテンダーさんの配慮で一気にトゲが抜け落ちていった。
まだまだ修行が足りないな。
私を見つめる康史さんの嬉しそうな視線に気が付いて微笑み返した。
「早希、お帰り」
「はい、康史さんお待たせしました。乾杯しますか?」
「そうだな」
2人で笑い合ってグラスを合わせた。