クールな外科医のイジワルな溺愛
オシャレ人間たちに注目されているのは黎さんだけじゃない。合鍵を渡されていた私もだ。居心地が悪くて、早く経理部に行こうと怪我をした足で急ぐ。鍵とメモはバッグの中にしまった。
「私たちにも説明してよね」
「芹沢先輩、あんなハイスペックそうな彼氏、いつからいたんですか?」
他の女子も興味津々で質問をかぶせてくる。
そうよね、あんなところを見たら誰だって彼氏だと思うよね。現実は違うんだけど、じゃあなぜ彼氏でもない人と同居してるんだって突っ込まれても面倒臭い。
「あーあーあー、遅刻しますよ! さあ、今日も仕事を頑張りましょう!」
私は無理やり会話を終わらせ、久しぶりの仕事場に向かった。その間もバッグの中で揺れる鍵が気になっていた。