クールな外科医のイジワルな溺愛
「じゃあ、お友達や近所の方、あ、結婚は」
「してません!」
そんなの、うすうすわかってるくせに。パートナーがいるなら、こっちからすぐ知らせてくれるように頼むはずでしょ。
「……明日、会社の人に電話してみます。それでいいですか」
「ええ。お願いします」
ホッとしたような顔で、黒崎先生はうなずいた。そうよね、どこの病院だって身寄りのない人の入院なんてさせたくないものね。
「できれば、すぐに帰りたいんですけど」
「それは無理ですね。最低でも二週間は入院です」
「そんな。大丈夫ですよ。私これでも体力あって、丈夫なんです。会社も行かなきゃいけないし、お願いします先生」
両手を合わせてお願いするけど、黒崎先生はクールな顔を横に振る。
「ダメです」
「でも……」
まだ反論しようとした私に、先生が手を伸ばした。気が付けば、両頬を親指とその他の指で押さえられていた。口がタコさんになって、何も言えなくなる。
「ダメだって言ってんだろ」
え……なに? 突然高圧的な口調になった黒崎先生は、ぎろりと私をにらむ。