【BL】お荷物くんの奮闘記
リュータのステータスに、体力が通常通り全回復で表示されているのを確認する。ひとまずスマホの方では、リュータは無事だと認識しているようだ。
「この機械の光は、魔法か?」
「いや、電池……エネルギーを貯めたものをこの機械の中に埋め込んで、それを動力源に動いてる。簡単に言うと、ガラス基板の下に光源があって、ガラスを通った光が色付け層を通ってカラー画像を再現してる感じ」
「中央都市でも見かけない機械だが」
「オレの、……故郷では一般人も持ってるもんだよ」
やはりスマートフォンのような機械はこちらでは珍品なのか、ヴェルターがこちらの手元を覗き込んで難しい顔をしている。
「それより、街は? 暴徒化した連中はどうなった?」
「与えられた分の能力を失い、鎮静している。……貴様がやったのを覚えていないのか」
「え? あ、あー……問題ないならいいや」
どうやら、よくある『気絶中に内なる力が解放されて一時的にチートモード』のような状態になっていたらしい。
内なる力的なものがあるとも思えないし、あったとしたらスマホのステータス画面になにかしら表記が加わっているはずだ。
もちろんステータス画面はいつも通りだった。ここに来てようやくオレにもチート能力が開花か! などと喜んでもいられない。
本当に内なる力ならいいのだが、そうでない場合この魔物が闊歩し剣も魔法もあるファンタジー世界で記憶障害は危険である。
「この機械の光は、魔法か?」
「いや、電池……エネルギーを貯めたものをこの機械の中に埋め込んで、それを動力源に動いてる。簡単に言うと、ガラス基板の下に光源があって、ガラスを通った光が色付け層を通ってカラー画像を再現してる感じ」
「中央都市でも見かけない機械だが」
「オレの、……故郷では一般人も持ってるもんだよ」
やはりスマートフォンのような機械はこちらでは珍品なのか、ヴェルターがこちらの手元を覗き込んで難しい顔をしている。
「それより、街は? 暴徒化した連中はどうなった?」
「与えられた分の能力を失い、鎮静している。……貴様がやったのを覚えていないのか」
「え? あ、あー……問題ないならいいや」
どうやら、よくある『気絶中に内なる力が解放されて一時的にチートモード』のような状態になっていたらしい。
内なる力的なものがあるとも思えないし、あったとしたらスマホのステータス画面になにかしら表記が加わっているはずだ。
もちろんステータス画面はいつも通りだった。ここに来てようやくオレにもチート能力が開花か! などと喜んでもいられない。
本当に内なる力ならいいのだが、そうでない場合この魔物が闊歩し剣も魔法もあるファンタジー世界で記憶障害は危険である。