【BL】お荷物くんの奮闘記
「仮面の男が街に現れれば、リュータ、君を外に誘導できる。だからリュータのことは引き止めず、ユウジだけをここに留めるようにと言われたんだ」


 結局、リュータは話の途中で眠くなってしまい異変が起こる前に外の空気を吸いに行ってしまったのだが、どちらにせよ同じことだ。


「多分、どこかのタイミングでリュータが天使だとあの人は気付いたんだと思う。ああいう結果になるということも」


「……仮面の、あれはね」


 話を遮らないように黙っていたリュータが、ぼそりと呟いた。


「あれは、おれの……昔死んだ知り合いの、身体を使って作られてたんだ」


「アンデッドってことか?」


「とっくに意思なんてなかった。話しかけても答えてくれなかったし、何より、街にあんな酷いことする人じゃなかったもの」


 リュータの言う『昔』がいつを指すのかは分からないが、それで彼が激昂した理由に見当が付いた。彼は故人を冒涜する行為に怒り、解放のために動いたのだろう。


「死人に魔王をやらせるつもりだった? ……何のために」


「あの人の真意までは、流石に僕にも分からないけど……」


 プロフェットが視線を落とす。リュータがあっと声を上げて、笑みを作った。
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