【BL】お荷物くんの奮闘記
言われてスマホのステータスガジェットを開いてみた。
臨時メンバーのはずのプロフェットはパーティーリストにしっかり加えられていて、そのレベルは五十だった。
取得EXPもゼロのままなので、おそらく彼が造られた際に初期値で設定されたのがレベル五十のステータスだったのだろう。
……レベル五十の影をも作り出せる、レツを従えた魔王。
やっぱりあんまり交戦したくはない。
ていうかプロフェットが足手まといになるなら自分のレベルは論外だろう。
習得技リストからしても、回復補助系の魔法に関してはプロフェットが自分よりも上であることが分かる。申し訳程度の攻撃魔法が二、三ある程度で、完全な僧侶型だ。
「回復や補助系の魔法のスペシャリストだな。じゃあ、オレは攻撃魔法中心に行くから、援護頼むぜ」
「うん、ありがとう」
リュータによって凍った水路が再び蘇る。遠くで水車が動き出し、中央にある扉の向こうから床のせり上がる音がした。
中央の扉から奈落の間を通り抜け、次のフロアに移る。次の迷路は記憶通りであれば最短ルートを進めるのだが、なんとなく作りからして、ここから先は自動生成のような予感がする。
「まず扉が少ない左の部屋に進むんだったよね」
言ってリュータが左を開けた。その先は記憶通りの魔物の部屋だったが、扉の数は全方位――つまり、四カ所になっていた。
臨時メンバーのはずのプロフェットはパーティーリストにしっかり加えられていて、そのレベルは五十だった。
取得EXPもゼロのままなので、おそらく彼が造られた際に初期値で設定されたのがレベル五十のステータスだったのだろう。
……レベル五十の影をも作り出せる、レツを従えた魔王。
やっぱりあんまり交戦したくはない。
ていうかプロフェットが足手まといになるなら自分のレベルは論外だろう。
習得技リストからしても、回復補助系の魔法に関してはプロフェットが自分よりも上であることが分かる。申し訳程度の攻撃魔法が二、三ある程度で、完全な僧侶型だ。
「回復や補助系の魔法のスペシャリストだな。じゃあ、オレは攻撃魔法中心に行くから、援護頼むぜ」
「うん、ありがとう」
リュータによって凍った水路が再び蘇る。遠くで水車が動き出し、中央にある扉の向こうから床のせり上がる音がした。
中央の扉から奈落の間を通り抜け、次のフロアに移る。次の迷路は記憶通りであれば最短ルートを進めるのだが、なんとなく作りからして、ここから先は自動生成のような予感がする。
「まず扉が少ない左の部屋に進むんだったよね」
言ってリュータが左を開けた。その先は記憶通りの魔物の部屋だったが、扉の数は全方位――つまり、四カ所になっていた。