【BL】お荷物くんの奮闘記
「じゃあ、世界の王の方には接触した?」
「いや……ひょっとしたらこっちも、会ってて気付いてないだけかもしれないけどさ」
「カインって名前の、見た目十五歳の少年……っていう話はしたかな」
「名前までは聞いてなかったな。でもまあ、今まで会ったやつの中にカインなんて名前の男は居なかったし大丈夫だろ」
ちょうど話し終えたところへ、リュータが戻ってくる。中央の扉の先に、扉の枚数が三枚になった部屋があったようだ。
中央の扉を潜ってからは魔物がうようよ現れるようになる。
魔物から逃れようと扉をてきとうに開け続けると外れボス部屋にたどり着いてしまいかねないため、ここから先は一部屋ごとにオリジナルスペルのスクロールを使うこととなった。
重力操作魔法のスクロールである。部屋に入った直後にスクロールを使用し魔物の動きを一旦止め、効果が持続している間にすべての扉を確認し次へ進む。
次の部屋に移ってからもまたスクロールを使い動きを止める。有り余るスクロールを消費することでMPの節約にもなり、前衛のリュータの体力も温存できる。
前衛がリュータしかいないため、今回のダンジョン攻略はどうしてもリュータだけに負担をかけることになる。
万一ガブリエルと戦闘になった時を考えれば、避けられる道中戦は少しでも避けておいた方がいい。
スクロールを消費して進む攻略法は効果的だった。記憶よりずっと早く扉の迷路を抜け、氷の竜の居たフロアにたどり着く。
氷の竜は案の定復活していない。何もいないボス部屋を素通りして、祭壇のある部屋に進んだ。
「いや……ひょっとしたらこっちも、会ってて気付いてないだけかもしれないけどさ」
「カインって名前の、見た目十五歳の少年……っていう話はしたかな」
「名前までは聞いてなかったな。でもまあ、今まで会ったやつの中にカインなんて名前の男は居なかったし大丈夫だろ」
ちょうど話し終えたところへ、リュータが戻ってくる。中央の扉の先に、扉の枚数が三枚になった部屋があったようだ。
中央の扉を潜ってからは魔物がうようよ現れるようになる。
魔物から逃れようと扉をてきとうに開け続けると外れボス部屋にたどり着いてしまいかねないため、ここから先は一部屋ごとにオリジナルスペルのスクロールを使うこととなった。
重力操作魔法のスクロールである。部屋に入った直後にスクロールを使用し魔物の動きを一旦止め、効果が持続している間にすべての扉を確認し次へ進む。
次の部屋に移ってからもまたスクロールを使い動きを止める。有り余るスクロールを消費することでMPの節約にもなり、前衛のリュータの体力も温存できる。
前衛がリュータしかいないため、今回のダンジョン攻略はどうしてもリュータだけに負担をかけることになる。
万一ガブリエルと戦闘になった時を考えれば、避けられる道中戦は少しでも避けておいた方がいい。
スクロールを消費して進む攻略法は効果的だった。記憶よりずっと早く扉の迷路を抜け、氷の竜の居たフロアにたどり着く。
氷の竜は案の定復活していない。何もいないボス部屋を素通りして、祭壇のある部屋に進んだ。