【BL】お荷物くんの奮闘記
「プロフェットは後ろで待機な。リュータ、祭壇確認に行くぞ」
話が通じなければ即戦闘開始なのだ。強力な回復技をいくつも所持しているプロフェットが真っ先に狙われないよう、フロアの隅で待っていてもらうことにする。
リュータを連れて祭壇へ向かう。風雷の神殿と同じように腕輪をかざすと、祭壇の上空に氷か硝子細工のような羽根を持った天使が姿を現した。
「ガブリエルだ!」
「……ウリエルか」
全体的に青白いカラーリングの天使が、リュータを見て呟く。喋った。ということは会話が可能なのか。隣でリュータが話し始める。
「ガブリエル、おれたちの仲間になって」
「勇者の素質を手にしているのか。
代行か別の因果かは知らんが、おまえがこの世界の理に従って救済を与えるように、私にはこの場を守る義務がある。
我らが“マム”の命を放棄するわけにはいかんな」
話してみるとは言っていたが、リュータに高度な交渉を期待するのが間違っていたかもしれない。
しかし、横から自分が入ってしまうとせっかく穏やかなガブリエルが豹変する可能性もある。
ここは会話の成り行きを見守るしかない。
「少しの間だけでもいいんだ。ラファエルが倒されてしまうような相手にミカエルの宝玉も奪われて、もうおれたちだけじゃ勝てないかもしれない」
「倒される……か。なるほどな」
考えてくれる気になったか、と安堵したのも束の間、ガブリエルが氷魔法を構築し始めたのが分かってぎょっとなる。
話が通じなければ即戦闘開始なのだ。強力な回復技をいくつも所持しているプロフェットが真っ先に狙われないよう、フロアの隅で待っていてもらうことにする。
リュータを連れて祭壇へ向かう。風雷の神殿と同じように腕輪をかざすと、祭壇の上空に氷か硝子細工のような羽根を持った天使が姿を現した。
「ガブリエルだ!」
「……ウリエルか」
全体的に青白いカラーリングの天使が、リュータを見て呟く。喋った。ということは会話が可能なのか。隣でリュータが話し始める。
「ガブリエル、おれたちの仲間になって」
「勇者の素質を手にしているのか。
代行か別の因果かは知らんが、おまえがこの世界の理に従って救済を与えるように、私にはこの場を守る義務がある。
我らが“マム”の命を放棄するわけにはいかんな」
話してみるとは言っていたが、リュータに高度な交渉を期待するのが間違っていたかもしれない。
しかし、横から自分が入ってしまうとせっかく穏やかなガブリエルが豹変する可能性もある。
ここは会話の成り行きを見守るしかない。
「少しの間だけでもいいんだ。ラファエルが倒されてしまうような相手にミカエルの宝玉も奪われて、もうおれたちだけじゃ勝てないかもしれない」
「倒される……か。なるほどな」
考えてくれる気になったか、と安堵したのも束の間、ガブリエルが氷魔法を構築し始めたのが分かってぎょっとなる。