【BL】お荷物くんの奮闘記
 特に急ぎでもない構成をえっちらおっちら話しながら進めていく。スマホのフィールドマップからして、門前に飛ぶならこのあたりかな。


「装備品の品揃えもこっちのがいいよな」


「でも中央都市には荷物収納アイテムなかったね」


「あれだろ、序盤で必須アイテム入手しそびれると後半それ持ってる前提の作りになってるからどこ行っても買えないやつ」


 最初にヴェルターに指示を出して自分を捜していたあの金髪はおそらくシナリオ外の要素だったのだろう。

まあ最初のボス部屋に追っ手を放り込んだ自分が原因なので仕方ない。と、そこまで考えてプロフェットの顔を改めて確認した。


「……あ」


「どうかした?」


 その顔のつくりをまじまじと見つめていると、プロフェットが小首を傾げる。彼が言うには、世界の王――カインは彼と外見が瓜二つだという話だ。

あの時、牢にやってきて「死んでもらうためにこちらに来てもらった」「勇者の剣は私の望む勇者にだけ受け継がれる剣だ」と話していた貴族は確か、こんな顔をしていなかったか。


「いや……そういえばオレ、わりと序盤でカインと会ってたかもしれないと思ってな」


「カイン? ユウジ、それって」


 プロフェットとの話にリュータが反応する。彼が言葉を続けようとしたその時、構成中の転移魔法陣の真上に人が降ってきた。


「ヴェルター!」
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