【BL】お荷物くんの奮闘記
 自分が心配なままでは、戦闘でも集中力に欠けることだろう。できる限り不安を取り除いてやりたいが、だからといって連れて行くわけにもいかない。


「……手の届かないところで失うなんて、絶対にいやだ」


 リュータが視線を落とした。おれは、と少し震えた声で、彼が続ける。


「おれは、ユウジが好きだよ」


 好きなんだ。誰よりも。言うつもりなんてほんとはなかったけど、嫌われる方が失うよりずっといいから。


「ユウジだけ居てくれたら、世界なんてとっくにどうでもいいんだ」


 無意識に人助けに走っているような天性の勇者でお人好しの彼が、そのどれよりも優先したいこととして自分を挙げているのが不思議な心地になる。


「だから、一人でおれの前からいなくならないで」


 涙声になっているリュータの髪を、撫でつける。


「なあ、リュータ」


「説得なんて聞かない。おれも行く」


「さっきの告白。ユウじゃなくて、オレ宛てで、いいのか」


「……うん」


「オレのことを、好きだって言ってくれてる?」
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