【BL】お荷物くんの奮闘記
「よくねえし。でも、王の座を手にしているのはカインで、おれはその守護者だ。王の決定はおれには覆せない」
「オレたちもそうなんだ。この魔王継承システムを壊すために――例外を作るために何かできないかって思ってた」
魔王城の管理者登録と、冥地の神殿の復旧ができれば戦わずに状況を打破できるかもしれない。こちらの持つ情報の一部を明け渡す。
「協力、できないか。おまえだって、カインのことが好きなんだろ。好きなやつ見殺しにするなんて、本当は嫌なんじゃないのか」
レツは一瞬視線を落として、それからいつもの明るい笑顔を見せた。
「魔王城の管理者は、魔王だけだ。管理者登録がしたいなら、殺し合うしか方法はないんだよ。
それに……そういう事情なら別に、おまえらを倒しておれたちがデバックに携わったって同じ結果になるよなあ?」
まあ、ユウジがおれのものになるなら、考えてやってもいいけど。こちらの誘いをふいにされたことで、冗談混じりのレツの言葉にも反応してしまう。
「それは、どういう」
「あいつらのこと全部忘れて、おれらと組めよ。あっちの方はたいして上手くなさそーだけど、ユウジの着眼点は嫌いじゃねえし」
気が向いたらおれの相手も。続けられる言葉を聞きながら、自分の処遇以外は一見こちらの持ちかけとほとんど相違ないその条件が引っかかる。
「オレたちもそうなんだ。この魔王継承システムを壊すために――例外を作るために何かできないかって思ってた」
魔王城の管理者登録と、冥地の神殿の復旧ができれば戦わずに状況を打破できるかもしれない。こちらの持つ情報の一部を明け渡す。
「協力、できないか。おまえだって、カインのことが好きなんだろ。好きなやつ見殺しにするなんて、本当は嫌なんじゃないのか」
レツは一瞬視線を落として、それからいつもの明るい笑顔を見せた。
「魔王城の管理者は、魔王だけだ。管理者登録がしたいなら、殺し合うしか方法はないんだよ。
それに……そういう事情なら別に、おまえらを倒しておれたちがデバックに携わったって同じ結果になるよなあ?」
まあ、ユウジがおれのものになるなら、考えてやってもいいけど。こちらの誘いをふいにされたことで、冗談混じりのレツの言葉にも反応してしまう。
「それは、どういう」
「あいつらのこと全部忘れて、おれらと組めよ。あっちの方はたいして上手くなさそーだけど、ユウジの着眼点は嫌いじゃねえし」
気が向いたらおれの相手も。続けられる言葉を聞きながら、自分の処遇以外は一見こちらの持ちかけとほとんど相違ないその条件が引っかかる。