君ノいない世界 【完】
馬鹿馬鹿しい遊びなんて、してないでずっと君のために泣いているのが、僕の使命だったはずだ。

だから出席日数も足りなくなった。

家の中で君がいない世界から逃げ出そうと何回もしてただろ。「死ねよ」なんて言って世界の隅で溶けようとしてただろ。
それでよかったはず。


ならなんでここにいるんだ。

タスクが誘ったから。

ミクが笑いかけたから。

言い訳だ。
単なる言い訳に過ぎない。


苦しみから一人だけで解放されようとしているタダの悪あがきだ。
大丈夫、ちゃんと戻る。
君しか知らない世界に。
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