君ノいない世界 【完】
プールは相変わらず水が張っていた。水泳部が部活で使ったのだろう。まだ、少し塩素の匂いがする。
頭を過ぎった確信はすぼんでいく。
何もない。
分かっていたけど、ハクに会える気がした。
ドンッ
不意に背中を押された。比喩とかではなく、本当に何かの力で。
プールを覗いていたから、そのまま飛び込む。首を少し動かすと誰かがいた。
この人が押したのか……
何とも呑気なものでただ為されるがまま水に落ちた。
頭を過ぎった確信はすぼんでいく。
何もない。
分かっていたけど、ハクに会える気がした。
ドンッ
不意に背中を押された。比喩とかではなく、本当に何かの力で。
プールを覗いていたから、そのまま飛び込む。首を少し動かすと誰かがいた。
この人が押したのか……
何とも呑気なものでただ為されるがまま水に落ちた。