好きです、が浮かんでも
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あなたが二百年後に生まれたなら、
きっと小説を書いたでしょう。
あなたが百年前に生まれたなら、
きっと何も書けなかったでしょう。
しかしあなたはこの時代に生まれたゆえに、
あなたの文才は書簡で花開いたのです。
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「わたくしの薔薇と、呼ばせてくれるわね?」
女王に書き物を見初められた、
ある女性の話
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彼女はひどく淡白で
彼はひどく冷静で
二人はひどく、もどかしい
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「ねえ、妬こうよ、そこはさ。」
「……え、なんで?」
*
似た者同士
淡々としすぎな大人たち
あの手この手で仕掛けてみても
無反応、無頓着、
何だかさらっと流される
——ねえ、旦那さん。
——なあ、奥さん。
……ヤキモチとか、
独占欲とか、
少しはないんですか。
((……馬鹿))
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頂いたリクエストをもとに
番外編を書きました。
よろしければそちらも併せてどうぞ。
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あの夕暮れどきから、わたしは
この場所とこの人を推している。
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