職場恋愛
side 結
山野さんはりんちゃんさんに言われた通りこの場で電話に出た。
口調からして恐らく仕事関係。
潰すっていうのはお店のことだろうか?
そうだとしたら大変な会話を聞いてしまっているんじゃ…?
『俺のせい俺のせいって、どいつもこいつもアホなんじゃねーの?俺はただの携帯コーナーのリーダーってだけで安井が高木にボロクソ言われたことに関しては無関係。
大体、お前は何のためにそこにいんだよ!店長の代理でその席座ってんじゃねえのかよ!!』
………え。なに、この会話。店長代理と話してるの?
高木にボロクソって、あの高木さん?
いやいや、そんなわけ。
上の人に同じ名前の人がいるんだね。
てか、怒鳴っちゃったから周りの人がこっちを見てる…。
山野さんがこんなに怒るって、何があったの?やばくない?旅行どころじゃないよね?
「ったくうぜえな」
「何、今の、誰」
味噌汁を飲んでいる島田さんはほっといて、りんちゃんさんが問いかける。
「寺内」
「何の用?」
「話すのダルいめんどくさいうざい」
「高木って、どの高木」
「携帯」
「ボロクソって、何」
「……………………あぁもう面倒くせぇなあ。あいつは前から狂ってたんだよ」
「は?分かんない」
りんちゃんさん、怖くないの?今の山野さんのこと。
私は今にも怒鳴って暴力振るわれそうなくらい怖いんですけど。
「藤沢さん、分かんだろ」
「店長代理からの暴言で鬱になってやめた前のリーダーでしょ」
「辞めさせたのは高木。追い込んだのも高木。それを俺が見たから藤沢さんを辞めさせて俺がリーダーをやらされた」
「は?ごめん、全っ然分かんない」
「だから、二重人格みたいなとこがあんだよ、高木ちゃんが」
「え、俺もそれ初めて知ったんだけど、何それ、ガチ?」
つり目さんは珍しく目がかっぴらいている。
「そーだよ。普段ヘコヘコして俺の後をついてくるような高木ちゃんは、ずっと前からおかしいんだよ。…あの店で1番やばいやつなんだよ」
やばい、やつ。
あの高木さんが。嘘。だよね。
「安井を殴ろうとした寺内の腕を変な方向に曲げて折るくらい力も強い。
ずっと隠せてたのに、なんでだろうな。馬鹿だろ」
嘲笑うかのように口元は笑っているけど、すごく、辛そう。
「…山野さんは、そのことをずっと1人で抱えていたんですか?」
「なに?」
急に航が真剣な口調で聞いた。
「その藤沢さんて人が自分のせいでいなくなった、とか。
高木さんがいつまた同じことをするかって不安になったりとか、しませんでした?」
「まぁそりゃ思うわな。
次は俺か、つり目か、なんて考えたりもしたけど、もしそうなっても、仕方ないことだと割り切ったよ」
「…そうですか」
航が何を聞きたかったのかは分からない。
でも、何故か航も辛そうな顔をした。
山野さんはりんちゃんさんに言われた通りこの場で電話に出た。
口調からして恐らく仕事関係。
潰すっていうのはお店のことだろうか?
そうだとしたら大変な会話を聞いてしまっているんじゃ…?
『俺のせい俺のせいって、どいつもこいつもアホなんじゃねーの?俺はただの携帯コーナーのリーダーってだけで安井が高木にボロクソ言われたことに関しては無関係。
大体、お前は何のためにそこにいんだよ!店長の代理でその席座ってんじゃねえのかよ!!』
………え。なに、この会話。店長代理と話してるの?
高木にボロクソって、あの高木さん?
いやいや、そんなわけ。
上の人に同じ名前の人がいるんだね。
てか、怒鳴っちゃったから周りの人がこっちを見てる…。
山野さんがこんなに怒るって、何があったの?やばくない?旅行どころじゃないよね?
「ったくうぜえな」
「何、今の、誰」
味噌汁を飲んでいる島田さんはほっといて、りんちゃんさんが問いかける。
「寺内」
「何の用?」
「話すのダルいめんどくさいうざい」
「高木って、どの高木」
「携帯」
「ボロクソって、何」
「……………………あぁもう面倒くせぇなあ。あいつは前から狂ってたんだよ」
「は?分かんない」
りんちゃんさん、怖くないの?今の山野さんのこと。
私は今にも怒鳴って暴力振るわれそうなくらい怖いんですけど。
「藤沢さん、分かんだろ」
「店長代理からの暴言で鬱になってやめた前のリーダーでしょ」
「辞めさせたのは高木。追い込んだのも高木。それを俺が見たから藤沢さんを辞めさせて俺がリーダーをやらされた」
「は?ごめん、全っ然分かんない」
「だから、二重人格みたいなとこがあんだよ、高木ちゃんが」
「え、俺もそれ初めて知ったんだけど、何それ、ガチ?」
つり目さんは珍しく目がかっぴらいている。
「そーだよ。普段ヘコヘコして俺の後をついてくるような高木ちゃんは、ずっと前からおかしいんだよ。…あの店で1番やばいやつなんだよ」
やばい、やつ。
あの高木さんが。嘘。だよね。
「安井を殴ろうとした寺内の腕を変な方向に曲げて折るくらい力も強い。
ずっと隠せてたのに、なんでだろうな。馬鹿だろ」
嘲笑うかのように口元は笑っているけど、すごく、辛そう。
「…山野さんは、そのことをずっと1人で抱えていたんですか?」
「なに?」
急に航が真剣な口調で聞いた。
「その藤沢さんて人が自分のせいでいなくなった、とか。
高木さんがいつまた同じことをするかって不安になったりとか、しませんでした?」
「まぁそりゃ思うわな。
次は俺か、つり目か、なんて考えたりもしたけど、もしそうなっても、仕方ないことだと割り切ったよ」
「…そうですか」
航が何を聞きたかったのかは分からない。
でも、何故か航も辛そうな顔をした。