極上初夜は夫婦のはじまり～独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします～

「大丈夫。さっき薬飲んだから」

「薬？」

「海老食べちゃって……」

　しゃくり上げていた息が少し整ったところで、これはアレルギー反応なのだと説明すると、涼我が再び驚きの表情に変わった。

「海老!?　なんで食べたんだよ！　和奏は昔から海老はダメだっただろ？」

　どうして海老を食べなければならなかったのか、その経緯をゆっくりと涼我に話し始めた。
　怒った三浦さんが、おそらくだけどわざと私に海老料理を食べさせたと聞いた途端、涼我の顔がこわばっていき、怒りが満ちていくのがわかった。

「許さねぇ」

　ポツリと小声でつぶやくと、座り込んでいた涼我が立ち上がる。
　両手は固く握りこぶしを作っていて、今にもなにかを殴りそうだ。

「なんで和奏がこんな目にあわされてんだよ」

「もういいよ。ありがと」

「よくない！　殺されかけてんだろ！」