あなたのことは絶対に好きになれない!
「……俺、久美香ちゃんのこと小学生の時に好きだったよ」
「えっ?」
突然の告白に私の全身は硬直する……。
「俺の初恋だった。もちろん、久美香ちゃんが転校してからはその初恋は良い思い出に変わったし、一緒に過ごした日のことも鮮明には思い出せなくなってた。その後は他に好きな女の子作って普通に彼女作ってたし、今日会えるって知った時も〝そうなんだ、楽しみだな〟くらいにしか思ってなかった。
でも久美香ちゃん、凄く綺麗になってるし、だけど中身は良い意味であの頃と変わってないし……また好きになっちゃったみたいなんだ」
「こ、康太くん……?」
「彼氏がいて、幸せなら邪魔するつもりはないよ。でも、本当に幸せ? DVとか受けてない? 俺なら久美香ちゃんを絶対に泣かさないよ。だから俺とーー」
情熱的とも言える彼からのその告白は、
「人の彼女に何してんだ」
という、私がよく知ってるその声によって、遮られた。
「オ、オウスケくん⁉︎」
振り返ると、そこにはパーカーにジーンズというラフな格好をしたオウスケくんが不機嫌そうな顔で立っていた。
驚いたのは私だけではなく康太くんも同様らしく、私たちは二人でそのまま固まってしまう。
すると。
「そいつを離せって言ってるのが聞こえないのかよ」
さっきよりも低く、明らかに怒った声色でオウスケくんがそう言うから、康太くんも慌てて私から離れた。
そして。
「クミ。行くぞ」
「きゃっ」
手を取られ、強引に引っ張られていく。
私は振り返り、康太くんに「き、気を付けて帰ってね!」と言うので精一杯だった。
「えっ?」
突然の告白に私の全身は硬直する……。
「俺の初恋だった。もちろん、久美香ちゃんが転校してからはその初恋は良い思い出に変わったし、一緒に過ごした日のことも鮮明には思い出せなくなってた。その後は他に好きな女の子作って普通に彼女作ってたし、今日会えるって知った時も〝そうなんだ、楽しみだな〟くらいにしか思ってなかった。
でも久美香ちゃん、凄く綺麗になってるし、だけど中身は良い意味であの頃と変わってないし……また好きになっちゃったみたいなんだ」
「こ、康太くん……?」
「彼氏がいて、幸せなら邪魔するつもりはないよ。でも、本当に幸せ? DVとか受けてない? 俺なら久美香ちゃんを絶対に泣かさないよ。だから俺とーー」
情熱的とも言える彼からのその告白は、
「人の彼女に何してんだ」
という、私がよく知ってるその声によって、遮られた。
「オ、オウスケくん⁉︎」
振り返ると、そこにはパーカーにジーンズというラフな格好をしたオウスケくんが不機嫌そうな顔で立っていた。
驚いたのは私だけではなく康太くんも同様らしく、私たちは二人でそのまま固まってしまう。
すると。
「そいつを離せって言ってるのが聞こえないのかよ」
さっきよりも低く、明らかに怒った声色でオウスケくんがそう言うから、康太くんも慌てて私から離れた。
そして。
「クミ。行くぞ」
「きゃっ」
手を取られ、強引に引っ張られていく。
私は振り返り、康太くんに「き、気を付けて帰ってね!」と言うので精一杯だった。