あなたのことは絶対に好きになれない!
「職場に近いのが困るって、何で?」

「誰かに見られて、変な噂が立ったらどうするんですか? 付き合ってるだとかそういう噂が」

「中学生じゃあるまいし、一緒に飯食ったくらいでそんな噂流す奴いるか?
もし流れたとしても、噂は噂なんだから無視しとけばいいじゃねーか」

「オウ……早坂さんはそれで良くても、私は困るんです!
日中、他の女性社員の方々が言っていました。早坂さんは皆に優しくて、仕事も出来て、イケメンで、オフィスの王子様なんだって。
そんな人と変な噂が立ったら、私が職場でやり辛くなります」

怒り口調でそう言いながら、〝オウスケくんがオフィスの王子様であることは、オウスケくんに非はないか……〟とも思ったけど、相手はオウスケくんだ、そんなこと気にしなくていいよな、と思い直した。


そしてオウスケくんは。


「オフィスの王子様ねぇ……」


机に頬杖をついて、ボソッと呟くようにそう言ったかと思えば、私と視線を合わせ、


「何でそう呼ばれるようになったのか、教えてやろうか」

と言ってきた。


興味ない……と言いたいところだけれど、確かに、気になる。
だって、あのオウスケくんだよ?
小学生時代には既にドSの称号を手にしていたと言える彼が、どうして今やオフィスの王子様だなんて言われているのか?
そりゃあ、他の男性よりは見た目はカッコいい……と認めるけど。


すると彼は。
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