キミと初恋。
「おっ、見えてきた」
そう言って颯ちゃんは弾むような声を上げた。颯ちゃんの見つめる先には大きな観覧車が見える遊園地。私はそれを目で追いながら頭の中にあるものを振るい落とすみたいに首を振った。
一瞬クラつきそうになったけどぎゅっと目を閉じてそれから颯ちゃんの後ろ姿を追った。
「かすみ、何乗りたい?」
遊園地のゲートをくぐってすぐに颯ちゃんが笑って私に問いかける。その笑みはとても優しいもので、昔颯ちゃん家の花屋さんで見たあの笑顔そのものだった。
「えっとー……絶叫系以外で」
ためらいがちに言ったその言葉に、颯ちゃんはこれでもかと目を見開いて私を見下ろす。
私は思わず颯ちゃんから視線を逸らしてしまった。
遊園地といえば絶叫系だよね……男の子なら絶対そういうの乗りたいよね。私も嫌いじゃないけど、今日だけは無理。乗ったらきっと吐く。間違いなく吐く。
今朝計ったら熱は少しだけ下がってたけど、きっと今また上がってると思う。全身がだるくて、節々が痛いし……。
そう言って颯ちゃんは弾むような声を上げた。颯ちゃんの見つめる先には大きな観覧車が見える遊園地。私はそれを目で追いながら頭の中にあるものを振るい落とすみたいに首を振った。
一瞬クラつきそうになったけどぎゅっと目を閉じてそれから颯ちゃんの後ろ姿を追った。
「かすみ、何乗りたい?」
遊園地のゲートをくぐってすぐに颯ちゃんが笑って私に問いかける。その笑みはとても優しいもので、昔颯ちゃん家の花屋さんで見たあの笑顔そのものだった。
「えっとー……絶叫系以外で」
ためらいがちに言ったその言葉に、颯ちゃんはこれでもかと目を見開いて私を見下ろす。
私は思わず颯ちゃんから視線を逸らしてしまった。
遊園地といえば絶叫系だよね……男の子なら絶対そういうの乗りたいよね。私も嫌いじゃないけど、今日だけは無理。乗ったらきっと吐く。間違いなく吐く。
今朝計ったら熱は少しだけ下がってたけど、きっと今また上がってると思う。全身がだるくて、節々が痛いし……。