キミと初恋。
「なんで、謝るんですか」
こんなのただの八つ当たりなのに。そう思って口を開いた瞬間、先に口火を切ったのは颯ちゃんだった。
「ちゃんとしようと思ってた。あんな中途半端な告白じゃ、かすみを不安にさせるだけだって思ってた。だからーー」
「いっ、いいんです! 私分かってますから!」
颯ちゃんは今もお姉ちゃんが好き。でもそれは私がお姉ちゃんを好きなのと同じようなもので、前とは違った形の感情で……だから今は私を好きでいてくれている。
本当にそうなのかなって疑いたくなるけど、そうだと信じないと簡単にお姉ちゃんの影に私は飲み込まれてしまう。
今後もずっとこんなコンプレックスにも似た感情を抱えたまま、付き合うことになる。
それだけは、嫌だから。
「かすみ」
颯ちゃんは私の頭を優しく撫でながら、私の熱がさらに上昇しそうなとろける瞳で、こう言った。
「さっき、ちゃんと風花とケジメつけてきた」
えっ……?
「風花に電話して、ちゃんと言ってきた」
「なっ、なにを……」
「俺は今かすみが好きで、かすみと付き合ってるって」
その時、私のポケットに入れてあるケータイが小さく震えた。
こんなタイミングだし、普段なら無視するのに、私の手はケータイへと伸びていた。
着信したのはお姉ちゃんからのこんなメッセージだった。
『おめでとう。私の可愛いファン第1号さん。泣かされたらいつでも言ってね。かすみの代わりに颯ちゃんを殴ってあげるから。笑』
お姉ちゃんらしくもなく、なかなか物騒な事を言う。
そのメッセージに追いかけるようにして、もう一通。
『今度また、ゆっくり話そうね』
そして、締めくくりに可愛らしい花束のスタンプ。そのスタンプがおめでとうというポップアップを出している。
こんなのただの八つ当たりなのに。そう思って口を開いた瞬間、先に口火を切ったのは颯ちゃんだった。
「ちゃんとしようと思ってた。あんな中途半端な告白じゃ、かすみを不安にさせるだけだって思ってた。だからーー」
「いっ、いいんです! 私分かってますから!」
颯ちゃんは今もお姉ちゃんが好き。でもそれは私がお姉ちゃんを好きなのと同じようなもので、前とは違った形の感情で……だから今は私を好きでいてくれている。
本当にそうなのかなって疑いたくなるけど、そうだと信じないと簡単にお姉ちゃんの影に私は飲み込まれてしまう。
今後もずっとこんなコンプレックスにも似た感情を抱えたまま、付き合うことになる。
それだけは、嫌だから。
「かすみ」
颯ちゃんは私の頭を優しく撫でながら、私の熱がさらに上昇しそうなとろける瞳で、こう言った。
「さっき、ちゃんと風花とケジメつけてきた」
えっ……?
「風花に電話して、ちゃんと言ってきた」
「なっ、なにを……」
「俺は今かすみが好きで、かすみと付き合ってるって」
その時、私のポケットに入れてあるケータイが小さく震えた。
こんなタイミングだし、普段なら無視するのに、私の手はケータイへと伸びていた。
着信したのはお姉ちゃんからのこんなメッセージだった。
『おめでとう。私の可愛いファン第1号さん。泣かされたらいつでも言ってね。かすみの代わりに颯ちゃんを殴ってあげるから。笑』
お姉ちゃんらしくもなく、なかなか物騒な事を言う。
そのメッセージに追いかけるようにして、もう一通。
『今度また、ゆっくり話そうね』
そして、締めくくりに可愛らしい花束のスタンプ。そのスタンプがおめでとうというポップアップを出している。